帯広市から車で40分。おそらくこの辺だろうと、一軒の農家に入ってみる。…が、チーズ工房なる看板はない。それもそのはず、ここは大根農家。
高級ブランド「百姓物語」を主に関西方面へ出荷している、「野矢ファーム」だ。社長の野矢譲司さんは父の敏章さんと共に、大根作りの傍らゴーダチーズ「酪佳」を製造している。
敏章さんは、酪農業から大根農家に転向したという経歴を持つ。ある時、村の公共施設で大手乳業会社のOBが講師の「チーズ作り」の講習会に参加し、そのおいしさのとりこになった。
心の底にあった酪農への思いも加わり、チーズ工房を始めようと決意。譲司さんをはじめ、家族みんなが後押しした。
開業に向けてあれこれ模索していたころ、「チーズのうま味は、熟成期間が長いほど増す」という講師の言葉を聞き、1年弱熟成させてみることにした。初めて口にした時はその雑味のなさと芳醇な香りに驚き、感動したという。
「これだ!」自信を持って世に送り出せるチーズが完成した瞬間だった。
製造室は元々大根の冷蔵保管に使っていた海上輸送用のコンテナを再利用。熟成室は自宅の野菜庫を改造した。家族の協力があちこちに散りばめられている工房だ。
「自分“たち”がおいしいと思うものを作っています」という譲司さん。
一家で試食し、感想を話し合う様子が目に浮かぶ。「酪佳」のおいしさには、作り手の熱意と、支える家族の絆も溶け込んでいるようだ。
セミハードタイプのゴーダチーズ。洞爺湖サミットで各国の首脳にも振舞われた「日本代表」。
「100年前のチーズ作り」を実践し、機械は使わず、かくはんや型入れなど、工程はすべて手作業。さらに、通常は直接牛乳に投入して使われるドライスターター(チーズの種菌)を、事前に脱脂粉乳に入れて「復活」させ、起こしてから使っているのが特徴。10か月以上の熟成期間を経て、華やかな香りと深い風味をまとい、完成する。

穏やかな笑顔が印象的な、社長・野矢譲司さん。31歳。農閑期にはチーズの仕込み、農繁期には大根作りと、多忙な毎日を送っている。
「酪佳」は、チーズが大好きな人にぜひ食べていただきたい商品です。これからは、もう少したくさん作れるように頑張ります!

酪佳
熟成期間が長く、深い味と強めの香り、コクが特徴です。形は外側がやや太鼓型の円柱、乾いた自然な表皮は灰白色から暗褐色。中身は半硬質で熟成が進むと更に硬質になります。組織は滑らかで深いコクと強い香り。熟成が進んだものはパルミジャーノ・レジャーノのような味わいを楽しめます。薄くスライスしてお召し上がり下さい。またはすりおろしても美味しく召し上がれます。
- 商品名:酪佳
- 価格:100g・840円
- チーズタイプ:ハードタイプ(プレスクックタイプ)
- 使用原料乳の産地名:更別村
- 酪佳 100g・840円
- 店名:さらべつチーズ工房
- 住所:更別村更別北1線95番地
- 電話:0155-52-3195
- FAX:0155-52-3253
- 販売店:北海道ホテル、ランチョ・エルパソ、パン舎








